「あなたのためを思って…」の恐怖!
「あなたのためを思って…。」と自分の意見を押し付けてくる人に嫌気が差しています。
もはや、洗脳しようとしているのか?とさえ思えます。
「あなたのためを思って…。」といいますが、実は善意のお面をつけたコントロールだったりします。これは心理学ではパウンダリー・オーバーと言います。
パウンダリーとは自分と他人を区別する境界線のことです。
誰でも、自分がここまでは他人が入ってきてもいいけど、ここからは嫌という境界線があるものです。それを踏み越えてしまう行為をパウンダリー・オーバーと言います。
善意でやっていると本人も自分自身を疑っていませんが、「私がいいと思っているものは、相手にとってもいいに違いない。」というジャイアン的発想がそこにあったりします。
例えば、美容室にいって、髪を、毛先を少しだけ切ってほしいだけなのに、「あなたには、ショートカットが似合うから!」と勝手に髪の毛をバッサリ切られたら迷惑ですよね?
パウンダリー・オーバーの人は、それと同じことをしているので、人間関係がうまくいきません。
では、どうしてパウンダリー・オーバーを起こしてしまうのでしょうか?
諸説あり、いろいろなパターンがありますが、まずは今回の場合、そのなかでも相手を自分の思い通りコントロールしたいという欲求が隠れている支配型の場合についてご紹介します。
これは、幼児期の体験が大きいのですが、例えば、幼い頃、自分が駄々をこねれば、自分の意見が通ったり、親が機嫌をとってくれた経験をもつと、相手の境界線を超えて、侵略することは良いことと学習し、パウンダリー・オーバーを起こしやすくなります。
また、親子関係が過干渉・過保護で成り立っていた場合も、無意識にその人間パターンを学習するので、「私がやってあげる」「教えてあげる」と言う感じで、パウンダリー・オーバーを起こしやすくなります。
さらに、偏った自己愛の持ち主も、「自分の方が相手より物知り」「相手より優秀」と信じているため、人間関係に上下関係を持ち込み、自分が勝とうとしてしまうので、境界線を超えて、相手を支配しようとしてしまいがちです。
パウンダリー・オーバーしてくる相手がいたら
・できるだけ、身体的・心理的距離をとる
・アサーションなどで、自分の境界線を超えて欲しくないことをやんわり伝える
という2択のなると思います。もちろん、相手を批判してやりあうという方法もありますが、消耗するだけなので、得策ではありません。
まずは、できるだけ、距離をとることに注力してください!
また、自分自身も相手の境界線を超えていないか、常に振り返ることも大切です!